トリキュラーと生理

トリキュラーを飲むと生理はどうなる?ピルと生理の関係と仕組み

女性のからだとトリキュラー 生理周期一ヶ月の流れ

『トリキュラーを使うと生理が来なくなる』『服用をやめたとしてもそのまま妊娠できなくなる』と言ったちょっと不安になるような噂がネットには飛び交っています。

生理が来なくなることやそのまま妊娠できなくなると言ったことはただの噂に過ぎません。
また、あくまでトリキュラーは排卵を抑制するだけで、生理自体をなくす薬でもありません。

トリキュラーを服用している間避妊の効果を得ることはできても、生理自体がなくなることはないのです。

では生理の仕組みを交えてトリキュラーを飲むと生理がどうなるか解説しようと思います。

女性のからだと生理の仕組み

トリキュラーを飲むとどうなるのか。それを説明する前に生理の仕組みをまずは簡単に解説します。

女性の生理周期は4つに分けることができ、それぞれ女性が妊娠するのに大切な役割を持っています。
そして2種類の女性ホルモンの分泌が非常に重要な役目を果たしています。

【卵胞期】
卵胞ホルモン(エストロゲン)と呼ばれるホルモンが増加し、赤ちゃんのベッドになる子宮内膜を厚くするなど排卵に向けての準備を始めます。
また排卵にむけて卵子の元細胞である卵胞を成熟させます。

【排卵期】
赤ちゃんの元になる卵子が生まれます。

【黄体期】
卵胞ホルモンに加え、今度は黄体ホルモン(プロゲステロン)と呼ばれるホルモンが増加します。この時卵胞期で作った子宮内膜のベッドを整え着床しやすい環境にし、赤ちゃんを迎える準備をします。

【月経期】
卵胞期で作った子宮内膜のベッドが使われなかった場合、剥がれ落ちてきます。
これが生理と呼ばれる現象です。

上記で分かるとおり生理周期内で増減を繰り返す卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)は妊娠する上で非常に重要なホルモンになります。
しかし増減するこの二つの女性ホルモンのバランスは不安定で、女性のからだに大きな影響を与えます。

女性ホルモンのバランスが崩れると、からだに様々な症状が出ます。
月経困難症や子宮内膜症なども女性ホルモンが影響している病気の一つと言われています。
また生理不順であったり、月経前症候群などの症状が現れることも。
このように女性のからだは非常にデリケートな作りになっています。

トリキュラーを飲むとからだはどうなるの?

ではトリキュラーを飲むとどうなるのでしょうか。

トリキュラーには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の製剤が入っています。
これがからだに取り込まれることで、この二つのホルモンはもう分泌されていますよという信号を脳に送り、必要以上に分泌されることを防ぎます。

女性ホルモンはストレスなどで乱れやすく、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のどちらかが過剰に分泌されるだけで様々な症状が現れます。
トリキュラーを飲むことでこのような過剰分泌を防ぎ、乱れていたホルモンバランスを正常に近い状態に整えることで常に安定した状態を保ちます。
またこの二つの女性ホルモンによりからだは疑似妊娠の状態に入ります。
疑似妊娠の状態になることにより、子宮内膜の増殖を抑え、排卵を抑制するので避妊の効果を得ることができるのです。

ただ、疑似妊娠はトリキュラーを服用している時にのみ起こります。

トリキュラーの服用の周期は28日間となっており、そのうち実際に錠剤を服用するのは21日間のみ。
では残りの7日間はというと、女性ホルモンが入った実薬を飲まない休薬期間になります。

この休薬期間中は、女性ホルモンの摂取がないことでホルモンが減少し、妊娠のために作られた子宮内膜が剥がれ落ち、排出されます。

この現象は消退出血と言い生理と全く同じもので、トリキュラーを使っている限り28日の周期で毎月定期的にやってきます。
このように生理はなくなるどころかほとんどの場合正常に来るようになります。

トリキュラーを飲むことで生理痛の緩和にも

このようにトリキュラーは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)によって構成されており、子宮内膜の増殖を抑え排卵を抑制し、着床を防ぐという流れで避妊効果を得ています。

そしてこの女性ホルモンをコントロールする作用が、避妊だけではなく生理痛の緩和にも良い影響を与えてくれることも分かっています。

知ってるようで知らない生理痛

生理痛とはそもそも何ぞやということなのですが、生理痛は子宮内膜がはがれる時に出るプロスタグランジンというホルモンが痛みの元凶と言われています。

生理(医学的には月経といいます)が来るまでの間、女性のからだは排卵をし受精・着床するための準備を行います。

卵胞期(子宮内膜を厚くする)→排卵期→黄体期(着床の準備)と経て受精・着床しなかった場合、月経期が訪れ子宮内膜が剥がれ落ちる(生理)仕組みになっています。

この子宮内膜が剥がれ落ちる月経期に、プロスタグランジンというホルモンが大量に分泌され、子宮内膜を剥がす働きをします。

プロスタグランジンは子宮を収縮させ子宮内膜を剥がし排出させるのですが、その動きは陣痛によく似ています。
もちろん本当の陣痛のような激しいものではありませんが、人によっては強い痛みに感じたり、プロスタグランジン自体の分泌が過剰になるなどし痛みが強くなる場合があります。
これが生理痛のメカニズムになります。

ほとんどの場合は日常生活に支障のない程度の痛みで済むのですが、人によっては上記のようにひどい痛みとなって現れることもあります。

このようにひどい生理痛であった場合『月経困難症』と呼ばれます。

トリキュラーで月経困難症もラクになる

月経困難症には先ほどのようなプロスタグランジンが原因で起こる機能性月経困難症と子宮内膜症などの病気が関連する器質性月経困難症があります。
ひどい生理痛の場合、子宮内膜症などの病気が隠れていることがあるのですが、実はこれらの病気にも低用量ピルは有効です。

トリキュラーを含む低用量ピルを服用することで女性ホルモンのバランスを整え、さらにプロスタグランジンの過剰分泌を抑えることで生理痛を緩和します。
また低用量ピルは子宮内膜症などの病気にも治療薬として使われることが多く、機能性・器質性どちらのタイプの月経困難症も有効な手段と言えるでしょう。

トリキュラーのやめ時 途中でもやめても大丈夫?

トリキュラーやその他の低用量ピルを始めるきっかけが避妊ではなく、生理痛の緩和や生理不順の改善だった人も多いのではないでしょうか。
しばらく服用しているうちに生理痛も良くなったし、毎日飲むのは面倒だから一旦やめてみようかなと思うようになるかもしれません。
また妊娠について考える時が来た場合、服用をやめないと妊娠することができません。

そのような場合、急にやめてしまっても大丈夫なんでしょうか。

もし途中で服用をやめた場合

まだ周期の途中で服用をやめた場合、しばらくすると生理がきます。
この段階ではまだトリキュラーの効果は持続しているのですが、そのまま

次のシートを飲まずに放置しているとトリキュラーの効果は失われ、また元の状態に戻るでしょう。

トリキュラーなど低用量ピルでの治療は根治治療ではなく、状態を整えて症状を抑制する形になります。
そのため服用中は症状が治まっていても、中断するとまた服用する前の状態に戻る可能性は高いです。

また何度も長期の中断・再開を繰り返すことは、あまりよくないとされます。
通常の休薬期間程度の中断であれば問題ないのですが、4週間以上の中断だった場合、再開時の血栓症のリスクが高くなります。
それが頻繁に何度も行われるとなると、血栓症になる危険性も倍増することも考えないといけませんので、医師の判断なしに独断でトリキュラーを何度も中断したりするようなことは避けましょう。

妊娠が理由でやめるときは、そのままやめてしまっても問題はないようです。
ただ、すぐに排卵が始まるとは限らず、正常に排卵されるのに3か月ほどかかる場合があります。

また子宮内膜症や月経不順などの治療で服用していた場合は、トリキュラーの服用中止で病状が悪化する可能性があります。
病気の悪化は不妊にもつながるので、勝手な判断で使用をやめるのは避けて下さい。

途中でやめることで生理日を変更することができる

中断・再開を繰り返すことについてはリスクが高いですが、28日の周期を待たずに中断し休薬することで生理日の変更をすることができます。

先ほども”周期の途中で服用をやめた場合、しばらくすると生理がきます”と書きましたが、その性質を利用することで自分の希望する日に生理日を移動することが可能です。
もちろん中断し7日間の休薬期間が過ぎたら次のシートを始めることは忘れてはいけませんが、最初の服用開始時を月末スタートにしてしまって変更したい時などに有効な手段です。